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ハプスブルグの宝剣 上下巻 (藤本ひとみ 文春文庫)
  「十年前には、二人でオーストリア人になろうと誓った。もしテレーゼが君を認めなかったら、今度は、二人でトスカナ人になろう」(フランツ・シュテファン)



 「性と歴史」を並列的に扱った既存の歴史作品の中において、その代表者の一人である藤本ひとみ先生による、自分的に最も好きな作品。

 ヨーロッパの歴史では相当に高いウェイトを占めつつも、なぜか日本では扱った作品の少ない、オーストリアのマリア・テレジアとプロイセンのフリードリヒ大王の争った時代をベースにした貴重作品でもある。


 主人公はその両雄と重要な面識を持つ事になる、ある架空の人物であるが、そういう「歴史上に名を残さなかった人物」が実在したのではないかと思われるリアリティさが必見であり、しかもそれが最後の最後である高名な実在の「一族」の勃興と上手くリンクしてくる展開が実に上手い。

 特に「情報戦」としての描写は実際もかくやというばかりの迫真ぶりであり、当時のユダヤ人問題も絡ませた展開も実に無理と無駄が無い。

 そしてもう一つのポイントとして、この主人公の保護者にして心の友の役割を負うフランツ・シュテファンや、その師匠役を負うプリンツ・オイゲンといった、いかにも歴史通好みの人物たちにも光を当てているのも感慨深い。


 とにかくこの時代へのより広い一般的なクローズアップをとにかく望みたい作品であり、そのなんとも言い難い衝撃のラストもまたその念を一層に掻き立ててくれる物がある。 

 このドラマ的には「オーストリア継承戦争」で終わるが、あとがきにもあるように、より大規模な戦略スケールを見せる「七年戦争」編もぜひ見たい!
author:jinhosio, category:小説, 19:22
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